はじめに臨床心理士のひとから問診を聞かれて、
家族構成から、なぜ受診することになったのか、いままでの経緯など
いろいろ話をした。
PCにその内容を打ち込んで。
しばらくして
「大変でしたね」と声をかけられた。
緊張の糸が少し取れて、涙が出てきた。
その後女医の先生の診察だった。
先生は、30代くらいの先生で、ショートカットの目の大きい、優しそうな先生だった。
マスクを着けているけれど、目は私の話をしっかり聞いてくれそうな目だった。
いきさつは問診から分かっているので、詳細について少し聞かれた。
いろいろ話す中で、だんだん気持ちが溢れてきて、涙が出てきた。
中絶を決断したこと
夫の裏切り
実父の突然の死
中絶をしてからの気持ちの浮き沈み
赤ちゃんへの思い
夫との夫婦関係
義両親との関係
いろいろ話す中で、自分が思っていたより、いろんなことがあったんだなって
改めて思った。
泣きながら話す私に、先生は
「辛かったですね。よく頑張られましたね。
いろんなことが重なって、今は気持ちが疲れているのだと思います。
ちょっとゆっくり休みましょう。」
そう言ってくれた先生の目が
少し涙目になっていた。
思いが伝わった気がして、女医の先生を選んでよかったって改めて思った。
そして、職場に復帰することも不安に思っていた私に
診断書も書いてもらえることになった。
診断名は「適応障害」だった。
私が?「適応障害」
正直自分が?って思ったけれど、先生曰く、
「適応障害」と「うつ」は似ているところはありますが、
「適応障害」はストレスから離れると比較的良好になる方が多いです。
でもこの時にしっかり治療をしていなければ、「うつ」に移行しやすいのです。
だから、休むことが大事なんです。と
自分は客観的にみられるとそういうことになるんだと思った。
でも、夫に対しては、病名がついたことで、
私自身がどういう状態かということを
分かってもらえる。それが気持ちの上でホッとした。
今後は薬は使わず、しばらくカウンセリングを中心に治療を行うことになった。